リスの不幸

こちらで車の運転をするようになってから無数の野生のタヌキ、イタチ、リスと車道で出会った。

運転者の視界からすると、リスは突然、空からポトリと落ちてくるのに近い感覚がある。

想像するに、リスにとっては地表はとても危険な場所。

道路を渡りたい時は極力、反対側まで広がる木の枝をつたい、近づけるギリギリのところで車道に落下。
着地と同時に路面を軽やかに蹴って、反対側の草むらに飛び込み、再び木の上に駆けあがる。
あまりに鮮やかなスピードで。

ゆえに、リスの事故は珍しいように思う。（タヌキは多いが）

けれども落下ポイントをリスが誤ると、タヌキ以上に運転者には避けられないようにも思う。

幸いなことに、どの生き物も自分で引いてしまったことは、まだない。